私は書く 鳥たちの視点に拠って
背信と それに見合う悔恨とを
私生の子として認知するために
縮小された描線で書き継ぐ
大地と私の 欠落した稜線をー
失うことでしか得られなかった温みの中で
私もまた世界の密かな玩弄物にすぎぬと
風に引かれて雲が越えてゆく
光が海をあらわにする
語るのなら
美しいものと真実には手を触れるな
私たちは等しく口ごもるだろう
底知れぬ無碍のために
言葉が尽くそうとするから
鳥形山 1